ここで言うプレス(DVDプレス、CDプレス)とは、DVD-ROM、CD-ROMを製造する工程全般、または製造方法そのものを指します。
CDコピー、DVDコピー、VHS録画などは、既存の書き込み可能なメディアに直接データを記録しますが、
プレスの場合は、まずデータ読み取り用のピット(溝)をかたどったスタンパーと呼ばれるものを作り、
このスタンパーを金型とし、ROMディスク(記録済みディスク)を量産します。
【 CDプレス・DVDプレスの工程 】
- 1.まずガラスに感光剤を塗布しレーザー照射と洗浄を行うことででピット(溝)を刻み、ガラススタンパーと呼ばれるものを作ります。

ガラス板に感光材を塗布

レーザーでデータを記録

感光剤を洗浄
2.次にガラススタンパーに電解メッキでニッケル層を作り、これを剥がすとピット(溝)が転写されたスタンパーができあがります。 このスタンパーはガラススタンパーと区別するため、「ファザースタンパー」や「メタルスタンパー」「ニッケルスタンパー」などと呼ばれています。 ひとつのファザースタンパーで製造できるCD、DVDの数は限られているので、大量生産の場合は、あらかじめ複数のファザースタンパーを作っておきます。
-

ニッケル層を形成

ガラス板を分離

ファザースタンパー
3.ファザースタンパーに高温で溶かされたポリカーボネート樹脂を射出成型します。こうしてできたポリカーボネートの板は基板と呼ばれます。
※CDの基板は厚さ1.2mm、DVDの基板は厚さ0.6mmです。
-

ポリカーボネート樹脂を射出成型

ポリカーボネート樹脂の基盤
4.CDの場合は、基板に金属の反射膜を蒸着し、保護層を塗布すれば出来上がりです。 DVDの場合も同じく金属の反射膜を蒸着しますが、保護層ではなく2枚目の基板を貼り合わせる工程に代わります。 基板を2枚張り合わせることで、反りに対する強度を上げる意味合いもあります。 この2枚目の基板はダミーですが、両面記録ディスクの場合はダミーではなく二枚ともスタンパーから射出成型されたピット(溝)のある基板を使います。
CD/DVDコピーのように、有機色素にレーザーを当てて分解し、その化学変化でピットを形成していく方法と比べると、初めから物理的にピットを刻んだ状態で製造したプレス製品の方が、光、熱、また経年科学変化に対する影響は受けにくいとされています。